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ジュニアアスリートの能力がバランス良く育つ!?「クロストレーニング」のすすめ

クロストレーニング

テニスをやっている息子と関わる中で、1つ後悔を感じたことがありました。

それは、

幼い頃に体操を習わせておけばよかった・・・

ということ。

周りにいるジュニアテニスプレーヤーの中に、いつも安定したプレーをしている選手がいて、保護者の方に話を聞くと幼い頃に体操をやっていたとのことでした。よく見ると体が柔軟で、軸がしっかりしている。

なるほど、テニスだけでは伸ばせない能力があるんだと感じ、その日から「別のスポーツも楽しみたい」と息子が言うと、どんどんやりなさい!と応えるようになりました。(単純なものです。汗)

このように、違ったスポーツを取り入れることを、クロストレーニングと言います。

今回はこのクロストレーニングについて調べたので、ジュニアアスリートがクロストレーニングを取り組むことでのメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。

今日のトピックス
クロストレーニングは、「怪我のリスクの軽減」や「バランスの良い能力育成」に有効
一方で、上達スピードが遅くなるデメリットも

目次

クロストレーニングって何?

クロストレーニング_メイン

クロストレーニングとは、専門としているスポーツとは別に、他のスポーツに複数取り組むことです

例えば、テニスをしているアスリートがサッカーをしたり、バスケットしたりすることです。

テニスプレーヤーのロジャー・フェデラーは12歳まではテニスをやりながらも、特にサッカーに熱を入れていたようで、サッカーでも超一流のプレーヤーだったそうです。フェデラーの身体能力はサッカーで培われたとも言われています。

また、バスケットボールの神様、マイケル・ジョーダンがマイナーリーガーとして活躍していたことも有名ですよね。

このように、海外ではシーズンごとに別のスポーツを行ったり、週の何日かを別のスポーツのトレーニングに充てることが割と普通に行われているそうです。

アメリカでは小学生の間に少なくとも3〜4種目のスポーツを経験するそうで、高校生になってもクロススポーツを推奨しているんですって。

しかし、日本ではクロストレーニングをあまり取り入れている選手は少ないですよね・・・って思っていたら、

日本を代表するテニスプレーヤー、錦織圭選手は、2歳で水泳を習い、4歳でテニスを始め、5歳で少年サッカー、小学1生の時には野球に取り組んでいたとのこと。

なるほど、超一流選手はどのスポーツをしても超一流なのではなく、超一流になるためのトレーニングを体系的に取り組んでいるから超一流だとわかりました

クロストレーニングを取り入れるメリット

とはいえ、すぐにクロストレーニングを取り入れるのは容易ではありません。

そこで、クロストレーニングを取り入れるメリットとデメリットを見ていきましょう。

クロストレーニングのメリット その1 怪我のリスクの軽減

肘の痛み

例えば野球のピッチャーの場合、当然ピッチング練習をたくさんします。

すると、知らず知らずのうちに、肩や肘に負担がかかっていくことは容易に想像できますよね。

このようにスポーツの上達には反復練習は欠かせません。

しかし、ハードな練習が続くと、いつも動かす筋肉や関節、靭帯などに疲労が溜まり、怪我のリスクが増えていいます。

そこで、サッカーを週1回取り入れることで、その日は肩や肘を休ませ、瞬発力やバランス力を育てるトレーニングができるのです。

クロストレーニングのメリット その2 能力がバランス良く育つ

クロストレーニング3

例えば、

・テニスだと、フットワーク・道具を使う力・一人でやり抜く力 etc
・サッカーだと、瞬発力・空間把握能力・チームワーク力 etc
・野球だと、踏ん張る力・投げる力・ ボールとの距離感 etc

競技によって、伸びる能力がそれぞれ変わります。

クロストレーニングを取り入れることで、筋力・体力・スピード・持久力・敏捷性・バランス感など、あらゆる能力がバランス良く身につけることができるのです。

クロストレーニングのメリット その3 リフレッシュ

リフレッシュ

実は、私はこれが一番大きなメリットではないかと思っています

同じスポーツばかりに熱心に取り組むと、いつかバーンアウト(燃え尽き症候群)を起こす可能性があります。

そうならないためにも、適度に別のスポーツでリフレッシュを図るのです。

現在女子世界ランキング1位のテニスプレーヤー、アシュリー・バーティーはプロデビューしてから3年でグランドスラムで準優勝(ダブルス)を獲得した後、バーンアウトでテニスを離れました。そこで、なんとクリケットの選手に転身し、グランドファイナルではチーム最多得点を記録するほど活躍。そして、またテニス界に復活し、世界一位となりました。

クロストレーニングは決して、ジュニアアスリートだけのメリットでないことがわかります。

クロストレーニングを取り入れるデメリット

クロストレーニング5

もちろん、デメリットもあります。

それは、ジュニア期では勝てない可能性があるということです。

先述した通り、上達するには反復練習が必要です。

特に、テニスやバトミントン、卓球といった道具を使うスポーツは、反復練習をすることで、道具の扱いが上手になります。

その結果、週3回練習しているジュニアアスリートよりは、週6回練習しているジュニアアスリートの方が良い結果を残しやすくなるのです。

しかし、それをどう捉えるかです。

「今、活躍できるようになりたいか」

「将来、活躍できるようになりたいか」

皆さんは保護者として、どちらの選択を促してあげたいと思いますか?

正直、私も悩む毎日です。

もしよかったら意見を聞かせていただければ嬉しいです。

そういえば、IMGアカデミーのテニス部門でフィジカル&コンディショニング・ヘッドコーチを務め、錦織圭やマリア・シャラポワら数々のアスリートをトップに引き上げたトレーナー・中村豊さんがNumberWebの取材で「クロストレーニング」について語っている記事があったのでぜひ参考にしてみてください。

Number Web - ナンバー
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この記事を書いた人

ジュニアテニスプレーヤーを子どもに持つ父親。

広告・PR会社に勤務。国家資格「キャリアコンサルタント」を有し、スポーツキャリアに関する取材を展開。

4万部の情報誌『エンタメニュース』で「キャリア教育を受けていない大人たちへ」を連載中。「キャリアタイムズ」の編集長を務める。

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