小学校6年生の時に身長が160cmを超えて、間違いなく高身長になると期待されていた少年。しかし、中学に入ってから成長がピタッと止まり、最終的に172.5cmというごく普通の身長でおさまりました。スポーツ能力も秀でていたはずが、高校の時には運動音痴と部類されるようになりました。
これ、私のことです。
つまり、人より早く成長するタイプだったのです。
このように子どもの発育パターンには早い、遅いがあります。
「知っていれば、もう少し対処できたのに・・・」という私のようにならないために、保護者の皆さんはぜひ我が子の発育パターンを知っておいていただければと思います。
前回の「ジュニアアスリートの年齢ごとの発達度合い」の記事はこちら↓
トピックス
・子どもの発育パターンには「早熟型」・「中間型」・「晩塾型」の3つのパターンがある
・毎月、身長をチェックし、成長スパートを見逃さない
・成長スパートの時に、適した運動と十分な食事・睡眠をとることが大切
ジュニアアスリートの発育パターン
子どもの発育パターンには「早熟型」・「中間型」・「晩塾型」の3つのパターンがあります。
女子の成長が男子に比べて2〜3年ほど成長が早い傾向にありますが、今回は一般的な見解をお伝えします。
それではパターンごとのメリット・デメリットを見ていきましょう。
早熟型
身長・筋肉量など体の成長が早いタイプです。
小学校3〜4年生くらいから一気に成長が進み、中学生の後半には成人身長に近づきます。
ジュニアアスリートとしてはスピード・パワーを早期から発揮し、他選手に比べて大きなアドバンテージを得ます。つまり、10代から活躍できるジュニアアスリートです。
早くから成熟した体でプレーするために、成長期を迎えたジュニア年代の選手が起こす不調(クラムジー)に陥る可能性が少ないと言われています。
しかし、成熟するまでの間に蓄えなければいけない能力を蓄える時間が少ないというデメリットがあるようです。
中間型
一般的な成長を遂げるタイプです。
文部科学省が発表した学校保健統計調査(令和元年度・速報値)によると、小学生6年生の男子の平均は身長145.2cm・体重38.7kg、女子の平均は身長146.6cm・体重39kgだそうです。
各スポーツの指導において、年齢ごとのカリキュラムが組まれるために、必要な能力をバランス良く育てることができます。
デメリットはなさそうですね。
晩熟型
身長・筋肉量など体の成長が遅いタイプです。
ゆっくりと成長を遂げる中で必要な能力を身につけ、20代になってやっと才能を開花させます。
ジュニアアスリートの時期は体が小さいので、早熟の選手には敵わないことがありますが、他の選手に負けないように体全体を使って運動することで、身体能力を高めていきます。つまり、体が大きくなった時に、早熟の選手よりパワーや瞬発力が出る可能性を秘めています。
ジュニアアスリートの発育パターンの調べ方
どのタイプに当たるのかは、毎月、身長をチェックすることでわかります。
下記は1年間にどのくらい身長が伸びたかという成長率(平均)を示している成長曲線です。
このように身長を毎月つけて管理すると、どのように成長しているのかがよくわかりますね。
小学生の時からつけれいれば、一気に成長が伸びるタイミングがあるのがわかると思います。
それを「成長スパート」と呼びます。
成長スパートとは!?
人は人生の中で2回、飛躍的に成長する時期があります。一回目は赤ちゃんの時で「一次成長期」と呼びます。そして、2回目は思春期に起こり、その時期を「成長スパート(二次成長期)」と呼びます。
この「成長スパート」の時期の子どもは骨や関節が柔らかく、あまり負荷をかけすぎると怪我を起こしてしまう可能性があるので注意が必要です。
一方、「成長スパート」の時期に適した運動や十分な食事・睡眠をとることで成長をさらに伸ばせる時期でもあります。どうやら身長も到達身長よりも伸びるそうですよ。
つまり、ジュニアアスリートにおいてはこの「成長スパート」を知ることがとても重要ということです。
さて、皆さんのお子さんはどの発育パターンでしょうか?
ぜひ今日から身長を毎月チェックして、成長スパートに備えていただければと思います。
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