年上の選手と戦って、善戦したけどギリギリで負けてしまった試合があるとしましょう。
負けた年下選手としては
次こそは!
と意気込むわけですが、半年後、同じ相手と戦ったら、コテンパにやられることに。
なんだ?あのパワーは!?
相手選手をよく見ると、前よりも体つきがたくましくなっていて、足腰もしっかりしている。
前とは別人やん!もうお手上げ!!
ということが、テニスをする息子の経験にありました。
何が起きたかというと、年上の選手が半年の間に、飛躍的に成長したんですね。
身体も、技術も、すべて。
このような著しい成長は、ジュニア期において誰にだってやってきます。
この飛躍的に成長する時期を「ゴールデンエイジ」と呼ぶそうです。
「ゴールデンエイジにこそ、ジュニアアスリートとして活躍できる秘訣がある」と聞いたので、今回は「ゴールデンエイジ」について特集したいと思います。
<トピックス>
・ゴールデンエイジには、「プレゴールデンエイジ」・「ゴールデンエイジ」・「ポストゴールデンエイジ」の3つの期間がある
・プレゴールデンエイジにいろんな動きを経験し、ゴールデンエイジに習得したいスキルを身につけることが重要
ゴールデンエイジとは?
ゴールデンエイジとは、子どもの身体能力、運動能力が著しく発達する時期を指します。一般的に、5~12歳(年長~小学6年生※)の期間で、この時期の過ごし方が、子どもの運動神経、能力に大きな影響を与えると言われています。※発育には個人差があります
現在、スポーツ庁長官を務めている室伏 広治さんも文部科学省のHPでこう語っています。
子供の神経系は,いわゆる「ゴールデンエイジ」,11歳くらいまでの期間にほぼ完成すると言われています。この期間に体を動かす経験を多く積んでほしい。その際,指導してくれる人の話もしっかり聞いてほしいと思います。
例えば,ブランコの漕ぎ方にもコツがあります。(中略)子供がこのようなコツを教えてもらい,「できた!」と思える経験を積むことは大切だと思います。
神経系が完成する成長ピークまでに「動作のコツ」を覚えることで、スポーツに必要な身体能力が身につくというのです。
3段階のゴールデンエイジ
ゴールデンエイジは3つの期間に分けられます。
プレゴールデンエイジ
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ゴールデンエイジ
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ポストゴールデンエイジ
上の図は、前にご紹介した「スキャモンの発育曲線」です。
それぞれの特徴を見てみましょう。
プレゴールデンエイジ
「プレゴールデンエイジ」とは、5歳から8歳くらいまでの時期を指し、脳をはじめとした神経系が著しく発達する時期としています。
このプレゴールデンエイジには、「コーディネーション能力」を高めたい時期であります。
プレゴールデンエイジに伸びる能力は、バランス・敏捷性・巧緻性です。
この時期に、楽しみながらいろんな動きを体験していることがとても重要で、その後の専門的な技術の上達へとつながっていきます。
ジュニアアスリートの成長においては、一番重要な時期と言っても過言ではありません。
ゴールデンエイジ
ゴールデンエイジとは9歳から12歳ごろを指し、神経系の発達がほぼ完成され、巧みな動きを習得するのに適した時期とされています。
ゴールデンエイジ最大の特徴は、一生ものの動きを習得できること
さらに、その習得は見ただけですぐに身につけることができる「即座に習得」の能力を発揮できます。
つまり、この時期に習得できる動きが多ければ多いほど、将来活躍できるアスリートになりえるのです。
ただし、一つ大きな条件があります。
それは、プレゴールデンエイジの時期に、さまざまな動きを経験していることが前提となります。
ゴールデンエイジに伸びる能力は、巧緻性・安定性・可動性・柔軟性です。
ポストゴールデンエイジ
12歳から15歳ごろにかける一気に身長が伸びる時期、つまり「成長スパート」にあたる時期です。
運動神経の成長が徐々に止まり、以前とは違って短期間で急成長することが難しくなる時期です。
さらに身体が著しく成長するために、身体と神経にアンバランスが生じ、動作をうまく表現できなくなります。
また、柔軟性が低下し、怪我や故障を起こしやすい時期でもあります。
一方、身体を動かすための「筋力」や長時間にわたって体を動かすことができる「持久力」が育ちます。
ゴールデンエイジに身につけたスキルや能力に磨きをかけ、質の高いトレーニンが必要となります。
ポストゴールデンエイジに伸びる能力は、持久力(心肺機能)・筋力・敏捷性です。
ただし、負荷の強すぎるトレーニングは逆効果になりえるので、専門家に相談しながら進めるのが良いでしょう。
ゴールデンエイジにおける大切な考え
例えば、プレゴールデンエイジの時に筋トレに力を入れても、筋力がさほど伸びないだけでなく、成長をさまげる危険性があります。
つまり、「どの時期にどんなトレーニングを行えば、最大の効果を得られるか」を保護者や指導者が理解して、ジュニアアスリートの成長に適したトレーニングを組んであげることが大切です。
といっても、難しいですよね。私もそうでした。
そこで頼ったのが、近くのスポーツ障害を強みとするお医者さんでした。
けがをしかけた時に色々と教えていただき、スポーツに取り組む際のアドバイスをいただきました。
色々と目を向けていくと、テニスに特化したトレーナーさんと出会う機会もいただきました。
つまり、地域には必ずスポーツに詳しい医師やトレーナーが存在するので、一度相談してみることをおすすめします。
トレーナーさんであれば、成長に適したトレーニングを組んでくれるので、的確に能力を伸ばすことができます。
ジュニアアスリートの怪我の予防を兼ねることができるので、本当におすすめです。
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